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【書評】ヒルビリーエレジー

アメリカ版地方ヤンキーがエリートになるまで

トランプ大統領の支持層がヒルビリーと呼ばれる白人貧困層だったという分析から話題になった本。

が、特にそういった政治的な分析が書かれているわけではなくヒルビリーとして生まれた著者が、弁護士というエリートになることよってヒルビリーコミュニティを脱するまでの伝記っぽい感じです。

要は日本でいう地方ヤンキーの話なのです。

  • 大学にいかない
  • 10代で出産しがち
  • その後離婚しがち
  • 子どもも親と同じような人生を送りがち(いわゆる貧困の再生産)

などなど共通点は多い。

ただこの本に出てくるヒルビリーと呼ばれる人たちは一族としてのつながりを重視しているところが日本ヤンキーとは違うように負います。日本ヤンキーは所属コミュニティとのつながりを重視する(暴走族とか)。

人生のターニングポイントはコントロールできない

著者は、もう、絵に書いたような貧困層生活を送っているのだけど、いくつかのターニングポイント経て最終的には弁護士になる。が、そのターニングポイント自体はコントロールされたものでなく偶発的。

貧困層をなくす的なとりくみをしていくならば、そのターニングポイントになるようなものを外部からどれだけ多く提供できるが大事かなあと思いました。

まあ、人の暮らしに対して「貧困層をなくす!」とか偉そうに言うのは、良いのか悪いのかいまだにわからないですが。

ヒルビリー・エレジー アメリカの繁栄から取り残された白人たち

ヒルビリー・エレジー アメリカの繁栄から取り残された白人たち