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過度な承認欲求は現代病なのか?「認められたい」の正体

最近、他人から評価が気になるような感じがしたので、読んでみた。

近代社会の価値観

とりあえず、今の時代には「社会全体で共有されている価値観」がないから、人は他人から承認されているか不安になるらしいです。

昔は、例えばキリスト教や日本だと封建制度的なものが、「こうあるべき」「こういうことをしている人が偉い」ということを定義していて、皆それを疑うことなく信じていた。なので、それに沿って生きていればよかった。

残念ながら(?)、近代化で人は自由を手に入れた代わりに、そういう共通の価値観が無くなってしまい、何をすれば他人から承認されるのかわからず不安になるということです。

要はこういうことですかね。

人間は自由な選択が可能な状況でも、自分一人で考え、自分の判断で行動することに不安を感じ、他人の言動に従いやすい面がある。それは私たちが求めること、行動することが、あまりにも他人とかけ離れてしまい、誰もふりむいてくれなくなったり、嫌われたりすることが怖いからだ。

身近な人からの承認

著者は特に家族とか友人とか学校とか、身近の人からの承認を求めることが、特に不安を生むらしい。というのも、本来は「ありのままの自分」を受け入れてくれるはずのコミュニティで、「承認されたい!」と思いすぎてしまうと心休まる場所がなくなってしまうから。そりゃそうですよね。

社会のルールや価値観からは解放されても、身近な人間関係の目に見えない縛りに、それと気づかれないまま繋がれているからだ。

結局どうすればいいのか

で、最終的に承認不安から抜け出すにはどうすればいいのかというと、

必要なのは、他者への同調をやめ、他者の高速から解放されること以前に、まず自分でどうしたいのかをよく考え、納得し、答えを導き出すことにほかならない。

ということらしいです。

自分の中で納得感を持っていれば、他人に何か言われても揺らぐことはないだろうということですね。

まぁ結局、皆そんなに自分以外のこと気にしてないしな。

「認められたい」の正体 ― 承認不安の時代 (講談社現代新書)

「認められたい」の正体 ― 承認不安の時代 (講談社現代新書)